採用面接で聞かれた質問が秀逸だった

採用活動をしていると、たまに面白い応募者に合うことができる。

といっても、面接でこちらから聞きたいことに関しては、面接官によって差異が出るとあまり良くないという理由から、統一しているので、そこで「かなり面白い返答」というのはあまり聞くことはできない。言うなれば、こちらから聞く質問というのは単なる足切りのために使っている質問であり、それほど重要ではないのである。

 

その代わり本当に重要なのは、「応募者から出てくる質問」である。失礼とは思うが、応募者から出てくる質問のレベルによって、「この人がどの程度の能力なのか」ということは結構把握できるように思う。

 

例えば、よくある質問は「残業時間はどの程度ですか」であるとか、「平均年齢はどの程度なのですか」という質問である。

この質問はあまりうまくない。もちろん正確に答えるが、残業時間や平均年齢の情報は私達が聞かれてもあまり嬉しくはない質問である。端的に言えば、「それを聞いてどうすんの?」という感じだ。

まあ、質問の意図は「労働時間が長すぎるのはイヤだ」であるとか、「平均年齢が若すぎたり、高齢過ぎたりするのはイヤだ」というものだろうが、そんなものは会社の状況によって変わるので、将来にわたって残業が少ないことを保証するものではない。

 

 

さらに、「社内の雰囲気はどうですか?」という質問や、「どのような企業文化なのか教えてください」といった、答えにくい質問もイマイチだ。雰囲気をどのように説明すればいいのか困るし、なによりも「雰囲気」というのは人によって感じ方が違う。そんな情報を仕入れてどうしようというのか。

とってつけた質問であることがバレバレである。

 

また、ちょっと考えているふうな応募者だと、「御社の会社の強みを教えて下さい」といった、どこかで聞きかじったような質問をしてくる人もいる。そういう時は逆に「あなたはどう考えていますか?」聞きたくなる。(偏見があるかもしれないが)大体においてこの質問をする方は、企業研究不足であるから、的はずれなことしか言わない。